楽しく成長できるための3つのポイント

大学は春学期の終わりを迎えています。先日は2年生のプロジェクト型クラス(BL2)の最後に、次のようなことを話しました。これは最近、成果を上げるため、成長するため、そして楽しくやれるために大事だと考えているポイントです。
 
1.やりたいこと(自分のスイッチ)を見つける
今回のプロジェクトを見ていても「これをやりたい!」が見つかった人は、しんどくてもやり続けることができていた。一生やりたいことだと確信が持てなくて構わないから、自分のスイッチが入るポイントを見つけてそれに取り組んで行こう。すると頑張れるし、楽しくやれる。
僕自身も「ITかな?」「マーケかな?」とかやってきて、それそのものがやりたいものではないことが後で分かったけど、その時は思いきりやれて、かつやってきたことの後ろにあった「まだ実現していない価値のあることを実現する」という本当にやりたいことに、やがて気がつけた。
 
2.自分の強みを見つける
1分間スピーチの中で、みんなの多くが「ここを克服・強化する」と言っていた。それは大事。でも、その時に、自分の強みを見つけることを忘れないように。リーダーシップは強みでこそ発揮されるから。またみんなそれぞれの強みを持っているから。ただ、気がついていない部分も多い。それをしっかり見つけよう。そして強みを活かすために、課題を克服していこう。
 
3.他人の強みを見つける
さっき「人を巻き込むのは難しい」という話がでていたけれども、その一つの方法がこれ。人の強みを見つけて、その人に頼る笑。やりたいことを見つけて、自分はこういう強みを発揮するけど、それだけじゃ足りないから強い人に手伝ってもらう。そのために周りの人の強みをつかむと良いよ。
 
あと2年半、いろいろな機会を見つけて上の3つに取り組んで行ったら、仕事を始めてからも、楽しく、かつ価値のある仕事をやれるようになるよ。

しょぼい提案に負けてしまうわけ

学期末なこともあってか、BLPだけでなくあちこちでビジネスコンテスト方式の授業が行われていて「勝った」「負けた」という話を聞きます。そんな中、「なんでうちの班は損益計算もビジネスモデルもきっちり作ったのに、そういうことを全然やれていないしょぼい提案に負けたんだろう?」という声を時々耳にします。

それにはいろいろな理由が考えられますが、その中で一番大事なことを今回は書いておきたいと思います。実はこれは学生達だけでなくビジネス界においてもよく起きている問題だと思います。

それは、「本当にお客さんのこと分かっている?」ということです。

当たり前過ぎますね^^;。でも、失敗しやすいところです。

例えば、「母親のような人達」を対象にプランを考えたチームがありました。旅と料理教室と食べることを組み合わせたなかなかおもしろいプランだったのですが、ちょっと気になってそのチームに聞いてみました。「お母さんに、そのプランに参加したいと思うか聞いてみた?」

「いえ、まだ聞いてません」という返事が返ってきました。旅も料理教室も一つずつは好きでも同時にやりたくはないかも、と思ったから聞いたのですが、実際はどうかとともに「知ろうとしているか」どうかが大事です。

「顧客ニーズ調査やってます。こんなデータがありました」「自分たちでもアンケートを取りました」という場合も、集計されたものは要注意です。確かにそれはある条件での事実なのでしょう。例えば聴覚障害者が車の近づく音が聞こえないために事故にあっているのも事実でしょうし、赤ちゃんがなぜ泣いているのか分からなくて困った経験は親なら誰しも持っているでしょう(どちらも学生の提案で見かけたものです)。しかし、それと「そのニーズが大きいか」はまた別問題です。

実際「それホントよくある!」「そこが解消したらうれしいんだけどねえ」というところは、意外と集計データには出て来ていないように思います。また経験したことのない人達はその内容を知りません。

例えば多くの聴覚障害者(特に加齢によるものの初期)は音が全般的に聞こえないとか小さくて困っているのではなく、言葉が不明瞭に聞こえたりかさこそするような子音的な音が聞こえないので困っています。ですので車のクラクションは聞こえる人が多かったり、まあ道の端を歩いてあとは飛び出さないようにすればよいので、車との交通事故はそれほど普段気にしていないでしょう。

あるいは乳児の世話で大変な部分も、確かに初期の頃は「なぜ泣くのか分からない」こともありますし、特に痛みや病気じゃないかというのはとても心配します。でも普段大変なのは「抱っこからおろすと泣いてしまう」とか「やっと寝かせたと忍び足で行こうとした瞬間に起きてしまう」方じゃないかと、少なくとも自分の経験からは思います(他にも甲乙付けがたいのがいろいろありますが、泣いてしまう編で言うと)。

この、「当事者が本当に感じているニーズ」に迫ることができていなければ、どんなに損益計算ができていても、ビジネスモデルが秀逸でも意味を持ちません。逆にこのニーズががっちりつかめていると、その後がしょぼくても抗いがたい魅力を感じます。

そこでやはり、本当のニーズに迫る行動が大切で、学生時代からそういう姿勢を身につけて欲しいと思っています(経営学の概念を学ぶこと以上に)。これがまた一筋縄ではいかない、たとえば顧客に聞いてもよく分からないことが多いのですが、その話はまたの機会に。

聞き手の頭に動画が浮かぶくらい具体的にしよう

「聞き手の頭に動画が浮かぶくらい具体的にしよう」

 

今日は1年生のプロジェクト型クラスでも振り返りをやっていました。まずはそれぞれのチームのビジネスプランに対してもフィードバックをした際、全ての班に共通して言ったのが、冒頭のことです。

 

実はこれは2年生のPBLクラスでも、論理思考選択クラスでも、企業研修でも共通して最近しつこく言っていることです。特に論理思考については抽象的なことを考えるものだと誤解している人もけっこういますが、最後は具体的にしないと何も動きません。それは論理思考が最後は立たないという意味ではなく、具体策を目的に合ったものにするために論理思考を使います。

 

だから今日は例えば「恋愛に消極的な人たちを積極的にしたりコミュニケーション能力を高めるソフトを作ろう」と提案したチームには「例えばどうやってその人達を変えるのかまで具体的に示す必要があった」とフィードバックしました。

 

同じように「もっと具体的に」というフィードバックを、論理思考選択クラスの個人プロジェクトで「留学生と日本人学生たちが親しくなるためのパーティをやる」と企画している人達にもしています。ただパーティをやっても、気がついてみると留学生は留学生同士、日本人学生は日本人学生同士で話していたりします。そして次回からは人が来なくなります。それを変えるどういう具体的な策を打つのか、それこそが考えるべきことです。

 

この点で、先日論理思考選択クラスで行われた「料理対決」懇親会企画はこの点で優れた企画でした。料理という共同作業を課すことで内向的な人も関わるきっかけが得られます。しかも審査基準が「話題性」だったことで、おもしろがりながらアイディアを出し、お互いを知ることができただろうと思います。

 

では、どうしたら具体的なアイディアをいろいろ思いつけるようになるのか? それは長くなるのでまたの機会にしたいと思いますが、僕がよくやっていることを一つだけ上げると、「似たもの探しと転用」です。例えば先の「恋愛に消極的な人を変えるための方法」を探すなら、
  1. 何かに消極的であった人が積極的になった例を探して
  2. なぜ変化したのかを探り
  3. 恋愛に転用する

ことにトライします。いまや400人以上の高校生が参加するようになった「学んだばかり論理思考を大学生が高校生に教える」というアイディアもそうやって生まれました。

あと、どこまで具体的に考えれば良いかというと、プレゼンなら聞き手の頭に動画が浮かぶくらい。でも、なんでもそこまでやるのは難しいので「ここがポイント」というところについて具体的に考えます。

17BL1始動 今年は「鬼に金棒」!

ちょっと久し振りの投稿です。いろいろおもしろいことは起きているのですが、忙しくて睡眠時間を優先している感じです。でも、少しずつ。
 
まずは、秋学期のBL1(論理思考とリーダーシップ)に向けたSACA(学生スタッフ)顔合わせから。
今年は科目全体についての仕事をする「仕掛け屋」を数人採用しました。クラスの担当SA&先生方と連携してどんなハーモニーを奏でられるか楽しみです。
 
各クラス担当のSAはいつも通り2人ペア。だいたいが「動と静」の組みあわせになっていて、かつ先生との化学反応も考慮して組み合わせています。これはいろいろなリーダーシップがあることを受講生に目の当たりにしてもらおうという狙い。こちらもどうなるか楽しみです。
 
そして、今年のテーマは「鬼に金棒(仮)」。「鬼」とは人の進化形でリーダーシップを持った状態です。金棒は、もちろん論理思考。学期が終わった時、受講生を、金棒を持った鬼として送り出せるようにしよう!と話しています。
 
なお、「鬼」の割にはみんなにこやか涼しげな顔をしていますが、これは最近の鬼の傾向らしいです笑。心は熱く、でも軽やかに、にこやかに、世界を一歩ずつ変えていく、と。^^