桐蔭学園アクティブラーニング公開研究会2016(その1)

ばたばたしていて、ちょっと間が空きました。

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先日行ってきた、桐蔭学園でのアクティブラーニング公開研究会2016について書きたいと思います。なかなか収穫の多いイベントでした。

まずは公開授業。2つの授業を見学しましたが、そのうちの1つ(中一国語)は特に興味深いものでした。テーマは「メディアの表現を分析し考察する」となっていましたが、実際には自分たちで「広告」を作るという実践まで含まれていました。

授業が始まるとまず写真のようなスライドを見せて、学園祭の模擬店広告として何が問題かをグループで考えさせていました。

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各グループは非常に短い時間の中で
・何が問題なのか
・どう変えれば良いのか
を考え、まとめて行きます。ディスカッションはとても活発です。

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まずこれは、題材がとても良いと思います。生徒達にはとても身近なテーマで、かつ、突っ込みどころ満載。しかし「人に動いてもらうにはどんな情報が必要か?」を自分たちで考えることがちゃんとできます。

時間になると数グループがプレゼン。慣れているからか堂々としています。ただ読み上げているだけでなく説明もできていて、中一とは思えないレベル。

そして確かにこういった要素が必要だよね、と先生がまとめたあと、宿題が出ました。これを実際のポスターに仕上げて来るようにというもの。「写真が欲しい」と書いていたわけだから実際に入れるとか、必要な情報を分かりやすく表示するとか、具体的にやってくるわけです。なお生徒達は全員がiPadを持っていて、グループで作ったものも写真もさっそくそれで撮っています。宿題の提出もデジタル。

この、何を授業内でやり、何を宿題にするかというのもとても良い組みあわせになっていたと思います。もしこのグループワークなしにいきなり宿題だったら、クラス内のレベル差が大きく出たのではないかと思います。でも「何を入れるべきか」までは出ているので、あとは具体的に考えるだけ。かつ楽しい^^。しかし作る中でやはりいろいろ考えることになるでしょう。どの情報をどこにどんな大きさで入れると良いか、とか。

この後、授業は、ある企業のCMについてまたグループで分析をしていました。一見、コミカルに企業名とキーメッセージを連呼しているだけに見えるCMなのですが、生徒達は適切な分析をしています。これには、先ほどのワークと、先生の質問が、ちょうどよい踏み台になっているようです。

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…というように授業が展開されて行きました。とても良いと思ったのは、「考える」「自分から動く」「人と関わる」という要素がぎっしり入っていたことでした。たとえば全員がしっかり考えられるように、まず各人で考えたことをシートに書き出してから、グループワークが行われていました。グループワークは役割を自分たちで決めて運営されていますし、発表もプレゼンに慣れて行くにはちょうどよいくらいの量です。

そして、それを支えているのが「興味を持て、かつ実践可能な題材」でしょう。BL1の教材もそういうものを基本使っています。そうなっていた方が断然真剣になれます。つまり、
・興味を持て、かつ実践可能な題材
・的確に設定された各ステップ
・考える、関わる、自分から動くための仕組み
がやはり重要だなと改めて思いました。これらにより、考える力をはじめとする基盤的能力がどんどん高まりそうです。

では、国語の学習としてはどうかというと、上記のようにアクティブに学ぶ結果、日本語についての感度は上がって行きそうです。また日本語を論理的に使いこなすという意味でも、レベルアップするでしょう。一方、この内容そのものでは、難しい表現を覚えたりはしないかもしれません。しかし表現することや見ることに関心さえあれば、教室の外の日常で学んで行くことができます。そのための力をつけることが教室の役割だとすると、これで良いのだと思います。